お宮参りとお食い初め(百日祝い)いつする?同時にする方法と注意点
お宮参りとお食い初めをいっしょにするベストな時期やスケジュール、行う方法について、解説します。
こんなお悩みありませんか?
- お宮参りとお食い初めを行う時期を検討中
- 赤ちゃんやママに負担の少ないやり方を知りたい
- スムーズに行うためのスケジュールを知りたい
この記事では、上記の方へ向けて執筆します。
この記事を読めば、
- お宮参りとお食い初めをベストな時期に、スムーズに行うことができる
- 注意点や費用もバッチリわかる
執筆者:数多くの伝統行事に関わってきたスタジオGRACEのカメラマンが、実体験をもとに書いています
■この記事では、以下の内容で、順に解説します
- お宮参りとお食い初めの違いは?
- お宮参りとお食い初め、ベストな時期は?
- お宮参りとお食い初め、同時に行うメリットは?
- お宮参りとお食い初め、同時に行うデメリットは?
- 赤ちゃんやママの負担を減らすやり方
- 費用は、どのくらい必要?
- 当日のスケジュール
はじめに
お宮参りは、いろいろな言い方があります。
- お宮参り(おみやまいり)
- 宮参り(みやまいり)
- 初宮(はつみや)
- 初宮参り(はつみやまいり)
- 初宮詣(はつみやもうで)
など
本記事では、「お宮参り」で統一して記載します。
~~~~~
お食い初めにも、いろいろな言い方があります。
- お食い初め(おくいぞめ)
- 百日祝い(ももかいわい/ひゃくにちいわい)
- 100日祝い(ひゃくにちいわい)
- 真魚初め(まなはじめ)
- 箸揃え(はしぞろえ)
- 箸初め(はしはじめ)
- 箸祝い(はしいわい)
- 歯固め(はがため)
本記事では、「お食い初め」で統一して記載します。
当ブログで使用している画像は無断転載・無断コピー禁止
記事のURLは、リンクフリーです
お宮参りとお食い初めの違いは?
簡単に言うと、目的(願うこと)が違います。
- お宮参りは「赤ちゃんの これからの 健やかな成長」を願う行事
- お食い初めは「赤ちゃんが 一生食べ物に 困らないこと」を願う行事
もう少し詳しくご説明します。
すでに知識のある方は、読み飛ばしてくださいね!
お宮参りとは
お宮参りの時期
一般的には
- 男の子は、生後31日目、32日目
- 女の子は、生後32日目、33日目
に、行うとされています。
※地域や宗教により正式な日は異なります
お宮参りの目的
赤ちゃんが誕生し、生後1か月頃まで成長したら、その土地の産土神/氏神様に、
- 無事に産まれたことのご報告
- 感謝の気持ちとお礼を伝える
- 今後の健やかな成長を祈願する
お宮参りですること
具体的には、
神社へ行き、初穂料を納め、ご祈祷してもらい、授与品をいただきます。
もう少し、簡単に言うと
- 神社へ行く
- お金を払う(このお金を初穂料と呼ぶ)
- 神社の人が神様に通じる言葉でお願い事を神様に届ける
- お守りなどのおみやげをもらって帰る=授与品という
という感じです。
お食い初めとは
お食い初めは、平安時代から続く、お祝いの行事
お食い初めの時期
- 一般的には、生後100日~120日に行う
- 地域によっては、生後200日というところもある
お食い初めの目的
- 赤ちゃんが一生食べ物に困らないようにと願う
- 歯が生えてくる頃まで成長できたことを祝う
赤ちゃんの歯が生え始める時期には、個人差が大きいので、この頃に生えていなくても心配しなくて大丈夫です。
お食い初めですること
- お食い初め膳(初膳:ういぜん)を用意
- 大人が赤ちゃんを抱っこし、食べさせるマネをする
- 歯固めの石を口にあてる
手順は、1~3の流れです。
(3)は、「歯固めの儀」という儀式。
「石のような硬いものでも噛める丈夫歯が生えてきますように」と願って行います。
赤ちゃんに食べさせるマネをするのは、お祝いに参加している最も年齢の高い人。
赤ちゃんが女の子なら「女性の最年長者」、男の子なら「男性の最年長者」が行います。
お食い初め膳のお料理の種類(献立)は、地域によって多少異なります。
一汁三菜で、ごはんは赤飯、汁物は蛤の吸い物、煮物、酢の物、香の物が一般的。
煮物はタコやエビ、根菜など。酢の物は紅白なます。
これに香の物(漬け物)がつきます。
※香の物は一汁三菜の品数には数えない
それぞれに意味があり、縁起の良い食材を使っています。
「梅干しのようにシワができるまで長生きしますように」と、長寿を願って、梅干しを添える地域もあります。
お宮参りとお食い初め、時期は いつすれば良い?
お宮参りや、お食い初めは、地域や宗教により風習が異なるため、明確な決まりはありません。
ですので、ママや赤ちゃんの体調が良いときに行いましょう。
- 同時に行うなら、生後3~4か月がおすすめ
実際に、多くのお宮参り、お食い初めを見てきた中では、3~4か月がベストだと思います。
理由は…
お宮参り、お食い初め、生後3~4か月をすすめる理由
赤ちゃんの成長具合は、個人差が大きいので、あくまでも目安としてお読みください。
- お宮参りは祖母が抱っこするため、生後6か月以降だと、重くて大変
- 大きくなると赤ちゃんの「動きたい欲求」が強く、じっと座らせておくのが難しい
- 成長とともに「赤ちゃんっぽさ」がなくなり、お宮参りという感じが薄れる(特に記念写真では)
赤ちゃんの「動きたい」という欲求が強くなるのは、4か月頃。(個人差あり)
おくるみを巻いても、泣いたり、抜けだしたりするようになるので、わかりやすいです。
そうなると、ご祈祷やお食い初めで、じっとさせておくのは難しくなります。
ですので、そうなる前に、この2つの行事を済ませておくのが、ママにとっても、赤ちゃんにとっても良いでしょう。
カメラマン目線で言いますと、赤ちゃんの笑ったお顔の写真が欲しい場合は、
生後1か月でお宮参りをせず、3か月ごろまで待つ方が、笑顔が撮りやすくなります。
表情が出てきて、なおかつ、赤ちゃんっぽさがある生後3~4か月は、
お宮参り・お食い初めをする時期としては、とっても おすすめです。
お宮参りとお食い初め、同時に行うメリットは?
本来なら別々に行うべきなのに、良いのかしら?と思うかもしれません。
しかし、メリットは、大きいです。
- 同時に行う最大のメリットは、時間と費用の節約になる
お宮参りを生後1か月にした場合、お食い初めは、その2か月後。
ご両親が遠方ですと集まるのも大変。
そういった方にも同日に行うメリットは大きいです。
上記以外のメリットは、
- 親族が集まりやすい
- 親戚みなさんの日程調整も1日で良い
- お食事会の費用も1度で済む
- 記念撮影も1日でOK
- 集まるための交通費なども1回分で済む
- 2回も服装に悩まなくて良い
などが、あります。
些細なことに見えるかもしれませんが、育児中のママにとっては、時間やお金って大事ですよね。
お宮参りとお食い初め、同時に行うデメリットは?
デメリットを知っておけば、対策ができます!
お宮参りとお食い初めを同時に行うにあたって、起こりうることを挙げてみますね。
- 時間が長くなりがちで、疲れる
- スーツや着物を汚す確率が上がる
- 風習やしきたりを重んじる方からは受け入れられない
お宮参りとお食い初めを同時にする習慣がない地域では、お祖父母様から受け入れられない場合もあります。
ご両家のご両親で、考え方が違うことも、良くあります。
しきたりを重んじるご家庭もありますので、よく話し合ってから決めましょう。
赤ちゃんやママの負担を減らすやり方
出産後のママは、赤ちゃんのお世話だけでも、手がいっぱい。
休む時間や睡眠時間もない!というママが、すべてを準備する必要はありません。
赤ちゃんやママの負担を減らすには、
- 時間短縮、効率を考えてスケジュールをたてる
- 自分でしなくて良いことは、できるだけしない
この2点に集中しましょう。
では、具体的にどうすればいいか、例をあげます。
できる範囲でご参考になさってください。
時間短縮をする6つの方法
どれも簡単なことばかりです。
できそうであれば、取り入れてくださいね!
- 予約できるものは、すべて予約しておく
※ ご祈祷、食事、写真館など、待ち時間を作らない。お食事の予約はメニューも決めて注文しておくべし!
- お食事は、時間制限のあるところへ行く
※ 制限時間のある個室がおすすめ。親族で話が盛り上がっていても、店員さんが終わらせてくれます
- 写真館に行くなら、朝一番で予約を取る
※ お子様の写真撮影は、泣いたり、ぐずったりで時間が読めません。先客がいない朝一番なら確実に、待ち時間なし
- 出張撮影なら来てもらうタイミングを考えて頼む
出張撮影は、通常60分が一般的。お宮参りとお食い初め、両方撮影となると2時間は超えます。
それなら、ご祈祷が終わる予定の時間に来てもらい、赤ちゃんの写真と集合写真を神社で撮影。
その後、移動して、お食い初めのお料理を並べ、時間いっぱいまで撮影してもらって終了すれば、60分以内に終わります。
- 写真撮影をするなら朝の授乳時間に気をつける【重要】
これは、赤ちゃんが起きている写真が欲しい方に限っての注意事項です。
寝ていると写真が撮れず、時間だけが過ぎていきます。
撮影開始予定の2時間前には授乳を済ませてください。
くれぐれも満腹状態で撮影開始とならないようご注意を。
空腹で泣いていても、起きていれば、玩具や おしゃぶりでごまかしながら撮影は可能です。
自分でしなくて良いことは、できるだけしない
あれも、これも、全部きちんとしよう!と思うと無理が出て疲れます。
任せられることは、人にお願いしましょう。
イベントの日は、特別な日と割り切って、ママが疲れてしまわないことを優先しましょう。
例えば、
- 任せられることは、お願いする
パパやお祖父母様がいるときは、おむつ替えや哺乳瓶での授乳は、おまかせしましょう。
また、当日の段取りを考えたり、お店の予約も、パパができそうなら頼んでみましょう。
お食い初め膳や仕出しをネット注文するなら、ママは希望だけ伝え、パパにリサーチしてもらうのも◎。
- お食事は自宅でせず、外食する
お食事を自宅でするか、外食するか迷ったら、外食のほうがラク♪
人を招くとなると身内でも、お片付けやお掃除は、しなくてはいけません。
育児に追われて、お片付けまで手が回らないという場合は、外食にしましょう
- 料理をしない
自宅でお食い初めをする場合でも、手作りとなると大変!
お食い初め膳は通販でも購入できます。
大人の食事も仕出しを注文して、お買い物やお料理、後片付けの手間を省きましょう。
お値段的にちょっと高いかなと思っても、手間を考えると意外と高くもありません。
- お出かけのときのミルク、キューブやそのまま使えるミルク、コンビニ利用もあり
調乳する時間と手間を減らしましょう。
- キューブやスティックのミルクなら、作るの簡単
- お湯を忘れたら、コンビニでミルク用のお湯がもらえる
- 暖かい季節なら、そのまま使えるミルクもおすすめ
- 湯冷ましを作る手間を省く
ちょっとのことだけど、すごく気分的にラクになるペットボトルのお水、いいですよ♪
- 湯冷ましを作る時間短縮
- 災害時の備蓄にもなる
- 美容にも良い超軟水(ママにも良い水)
費用は、どのくらい必要?
お宮参りとお食い初めに必要な費用は、以下の5つです。
- ご祈祷するなら、初穂料
- 赤ちゃんの衣装(購入/レンタル)
- 大人の衣装(購入/レンタル)
- お食い初め膳の料金
- 大人のお食事代
- 写真撮影(写真館/出張撮影)
では、1~6をもう少し詳しく見ていきましょう
ご祈祷の初穂料
- 赤ちゃん1名につき、5000円~10000円が相場
- 双子の場合は、2名分、必要。
赤ちゃんの衣装(購入/レンタル)
赤ちゃんの衣装は、「肌着+白羽二重の内着+産着+帽子&よだれかけ」が正装。
今では、白羽二重の内着の代わりに、ベビードレスや白いツーウェイオールが一般的。
ベビードレス
- レンタルの場合 3000円~1万円
- 購入の場合 2000円~3万円
産着(お祝い着/掛け着/のしめ)
- レンタルの場合 3000円~3万円
- 購入の場合 15000円~20万円
帽子&よだれかけ
- レンタルの場合 産着とセットになっていることが多い
- 購入の場合 2000円~12000円
大人の衣装(購入/レンタル)
お宮参りでは、きちんと感のある服装が望ましいので、スーツやワンピースを新しく購入することも多いです。
また、和装の場合は、着物のレンタルや着付けの費用がかかります。
例えば、
- ママのフォーマル授乳服 購入:5千円~3万円/レンタル:5千円前後
- 訪問着 購入 3万円~/レンタル1万円~
- 着付け 5千円~1万円
- ヘアセットもすると3千円~5千円増し
- パパのスーツ
1万円以下でセンスのいいフォーマル授乳服を探すなら
こちらのお店がいいですよ。上品ワンピ3千円~♪
お食い初め膳の料金
【お食い初め膳・手作り】
手作りする場合は、食器代+材料費
- 食器代3~4千円
- 食材 2~6千円
【注意】焼き鯛(祝い鯛)のお値段は正月前は急上昇
【お食い初め膳・宅配/通販】
宅配なら、食器がついていないときは食器の購入代が必要
- 5千円~2万円
お値段が高いものは食器のレンタルや購入費が込み
【お食い初め膳・外食】
- お食い初め膳 3千円~1万円
この他、大人のお食事代が必要
お食い初め料理手作りの材料費は、材料すべての価格での目安です。
余る食材も含めての値段です。
大人のお食事代
【大人のお食事代・手作り】
大人1名あたり 2千円~
※ メニューにより大きく変わります
【大人のお食事代・宅配/通販】
大人1名 2千円~2万円
【大人のお食事代・外食】
大人1名 5千円~2万円
※ ホテルのレストランでは、お食い初めや初節句、七五三などのお食事プランがあるお店が多く、赤ちゃんと一緒でも利用しやすいです
写真撮影(写真館/出張撮影)
2万円~
写真撮影に関しては、安い出張撮影なら5千円~
※安さを優先するとカメラマン/写真のクオリティは低くなるおそれがあますのでご注意を
いろんな価格の出張撮影を比較したいならこちらサイト「くらしのマーケット」が便利です。
ご希望の地域で探せるくらしのマーケット「出張カメラマン」当日のスケジュール
ざっくり言いますと、お宮参り→お食い初めの順番。
細かいスケジュールは、写真撮影をどうするかによって変わります。
写真館で記念撮影する場合
- 写真館
- 神社でお宮参り
- お食い初め
という流れがベスト
写真館を1番にする理由
- 参加者全員が疲てない状態で撮影できる
- 先客がいると待ち時間が読めない
着物の場合は、特に時間が経つと着崩れるといった問題があります。
ご祈祷なら先客がいても待ち時間が分かりますが、写真撮影の場合、わかりません。
泣いたり、寝てしまう赤ちゃんですと2時間ぐらいかかることもあります。
赤ちゃんのごきげんにより、撮影時間が変わります。
その後の予定は時間に余裕をもって、立てておきましょう。
※神社やお寺で出張カメラマンに撮影しても羅うならご祈祷を先にするほうが良いでしょう。
理由は、ご祈祷を先にしてほしいという神社が多いからです。
出張撮影の場合
- お宮参り
- お食い初め
という順番でOK
出張撮影は、希望の時間に来てもらえるので、どのシーンを撮ってほしいか考えて、依頼しましょう。
まとめ
お宮参りとお食い初めの違い
お宮参り
- 神様へ子どもが無事に成長することを願う
お食い初め
- 子どもが一生食べ物に困らないよう願う
- 歯が生え始めるほど成長したことを喜び、祝う
お宮参りとお食い初め、ベストな時期
- 生後3~4か月
お宮参りとお食い初め、同時に行うメリット
- 家族が集まりやすい
- 時間と費用の節約になる
お宮参りとお食い初め、同時に行うデメリット
- 時間が長くなりがち
⇒ 疲れる/服を汚す確率が上がる
しきたりを重んじる人からは否定的かも
赤ちゃんやママの負担を減らすやり方
- 時間短縮で効率よくする
- 頼れるものには頼る
費用は、どのくらい必要?
- およそ5万円~
写真撮影について
安さを求めるとカメラマンや写真のクオリティが下がるので、
- どういう写真が欲しいのか
- 写真のクオリティをどこまで求めるのか
をハッキリさせてから、どこに頼むのかを決めると良いでしょう。
ただ、なんとなく探して、手頃な価格で頼むというのが、一番もったいないです。
なぜなら、腕の良いカメラマンや、写真の質にこだわるお店なら、安売りしないからです。
…というか、機材や工程に時間と費用がかかっているため、安い値段で仕事を受けることができません。
特に、写真のレタッチやプリントに関しては、お客様から見えない部分ですので理解されにくいですが…。
技術職とは、どのジャンルでもそうですが、価格の差の理由がお客様にはわからないので、選ぶのが難しいですよね。
どうやって選ぶかの目安ですが、以下のことをご参考になさってください。
- サンプル写真が自分の好みか
- 条件を詳しく記載しているか
- レタッチをどこまでしてくれるか
- 納品形式(データ/プリント写真/アルバムなど)
- 質問にていねいに対応してくれるか【重要】
一生の思い出となる記念のお祝い事です。
いろいろとご都合もあると思いますが、ママの体調が安定してから進めてくださいネ。