お宮参り「喪中」のときはどうすればいいの?

お宮参り_喪中のときはどうすればいいの?

■喪中/忌中のお宮参りは、行っても良いのかについて解説します。

この記事は、このような疑問を持つ方へ向けて執筆します。

  • 身内に不幸があったとき、お宮参りをしてはいけない?
  • 慶事を控えるべき期間は?
  • 神社とお寺で違う点はある?
スタジオGRACE
馬場みのり

この記事は、数多くのお宮参り撮影をしてきたスタジオGRACEのカメラマンの私、馬場みのりが、実体験をもとに書いています。

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はじめに「お宮参り」「喪中」「忌中」について

まずは、お宮参り、喪中、忌中について、ざっくり整理しておきましょう。

お宮参りとは

  • 慶事(けいじ)、お祝いの行事
  • 生後1か月頃に神社で行うのが一般的
  • 行う時期は地域や宗教により異なる
  • 神社でなくお寺へ行くこともある
  • 神社でなくお寺で行う場合は「お初参り」という

喪中とは

身内(家族)など、自分と関係の近い人、親しい人が亡くなったときに、喪に服す期間のこと

喪に服すとは

死んだ人の幸福(天国へ行くとか成仏するなど)を願い、死んだ人との思い出を懐かしみ、派手なことやお祝いをしないという事。

「喪」(も)=親近者が死んでから一定期間、その人を思い、生活をつつしみ、喪服を着て過ごすという意味

喪中には、一般的に以下のことをしないとされています

  • お酒を飲まない
  • 動物のお肉を食べない
  • 娯楽をしない
  • 祝い事をしない
  • お正月の年賀状や挨拶、お祝いをしない
  • 結婚式をしない
  • 旅行をしない

「死」に対する考え方は、宗教や国により異なります。

「死」をマイナスと考えない宗教では、喪中という習慣はありません。

忌中とは

忌中(きちゅう)は、喪中に含まれる期間のことで、「社会との接触をさける」時間のこと

昔は、疫病(伝染病)で亡くなる人が多かったため、人との接触を避けて過ごす期間が必要だったこともあり、喪中や忌中というのができたとされています。

今ではなくなりましたが、昔は、喪中と忌中の期間が細かく決められていました。

※政府の法令で明治7年~、昭和22年に廃止

喪中(もちゅう)のお宮参りはしてもよい?

神社とお寺で違います。

どう違うかをご説明します。

お宮参り 神社へ行きたい場合

忌中(きちゅう)を過ぎていれば、喪中(もちゅう)でも、「神社」でお宮参りをすることは問題ありません。

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リッキーさん

喪中でも「忌中」を過ぎていれば、お宮参りはできます。

「神社」では、50日(忌引き/忌中)を過ぎればお参りしても良いので、

51日目以降なら問題ありません。

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馬場みのり

お宮参りは地域によって、しきたりが違うため、

もし、わからないときは、行く予定の神社へ問い合わせてみましょう。

忌中(きちゅう)の期間

  • 神道(神式)では、亡くなってから50日目の五十日祭までの期間
  • 仏教では、亡くなってから49日目の四十九日の法要までの期間

喪中(もちゅう)の期間

  • 一般的には、亡くなってから「忌中を含む1年間」
忌中と喪中の違い_イラスト

忌中と喪中は神道に由来

「忌中(きちゅう)」「喪中(もちゅう)」は神道に由来する考え方です。

神道では、人の死は「気が枯れる」と考え、後に「気枯れ」→「けがれ=穢れ」となりました。

家族を亡くした遺族も「気が枯れている」状態であるとし、そのような状態で神様のもとへ参拝するのは失礼にあたるため、

「忌中」に神社へ参拝に行くのは良くないと言われるようになりました。

「けがれ」と聞くと「汚れ」のように感じるかもしれませんが、決して「死」を汚いものと考えているわけではありません。

くれぐれも誤解のないようにご注意ください。

忌中期間の違い

神道死んでから50日目まで、51日目忌明け
仏教四十九日の法要まで
カソリック30日目の追悼ミサまで
プロテスタント1か月目の召天記念日まで

※ キリスト教では、死は「天国へ召される喜ばしいこと」とされていますが、日本では忌中・喪中が宗教というよりマナーのように広まっているので、キリスト教でも受け入れられており、追悼ミサ/召天記念日までを忌中としています。

お寺へお宮参りへ行きたい場合

忌中でも、喪中でも、お寺へ行くのは問題ありません。

仏教で「死」は、「成仏(じょうぶつ)」と考えられているため、「忌中」という考え方はありません。

ですので、お寺でお宮参りをするのは、いつでも大丈夫です。

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リッキーさん

お寺では、お宮参りではなく

  • お初参り(おはつまいり)
  • 初参り(はつまいり)
  • お礼参り(おれいまいり)←お寺で安産祈願をした場合

と言います。

ちなみに、お礼に納めるお金は、「初穂料(はつほりょう)」ではなく「祈願料(きがんりょう)」と言います。

ママさん

いく時期や目的は同じですか?

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リッキーさん

一般的には生後1か月ごろに行き、赤ちゃんが無事に産まれたことを感謝し、これからの健やかな成長を願います。

宗派によっては、生後100日目など、時期が異なります。

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馬場みのり

行きたいお寺が、お初参りのご祈祷をしているか、わからない場合は、

ホームページや電話で確認してみましょう。

安産祈願をしているところなら、お初参りもやっています。

お宮参り・お初参りの日程を決めるうえでの注意点

最近では、「無宗教葬儀(むしゅうきょうそうぎ)」をする方が、増えつつあります。

無宗教の場合は、「忌中」も「喪中」も、ありません。

ですので、本来ならば

  • 無宗教葬儀=お宮参りを控えなくて良い
  • お寺=忌中も喪中も関係なくお参りできる

はずですが、注意点があります。

それは、日本では宗教とは関係なく一般的に

  • 忌中・喪中の慶事(お祝い事)は控えるべき
  • 忌中・喪中は慎ましく(つつましく)すべき

という考えが浸透しているため、ご家庭によっては意見がわかれることがあります。

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馬場みのり

お宮参りは、赤ちゃんにとって、一生で一度の大切な日

もめることなく、皆でお祝いしてあげたいですよね。

もし、日程をずらせるのであれば、「忌中」と言われる(49~50日)、待つのが良いかもしれません。

【カメラマンが伝授】喪中のお宮参りに悩んだときの対処方法

スタジオGRACEプロカメラマンが伝授
スタジオGRACEプロカメラマンが伝授

①お宮参りの時期をずらす

神社でも忌中の期間を過ぎれば、お参りできます。

生後1か月でお宮参りをご予定されていた場合は、生後3か月まで待てば良いでしょう。

生後3か月ぐらいにお宮参りをされる方は多いですし、それぐらい成長していれば 外出もしやすくなっています。

また、表情も豊かになっているので、赤ちゃんの笑顔の写真も撮りやすくなっています。

生後1か月に行きたかったのに残念と思わず、

  • 授乳間隔も長くなり、お出かけしやすくなっている
  • 表情が豊かで笑顔も撮影しやすい
  • 起きている時間も長くなっている

など、ポジティブに考えましょう。

お宮参りは生後5~6か月でするご家庭もけっこうありますので、

生後1か月にこだわらず、1~6か月で行えばOKです。

時期よりも、健やかな成長を願う心や無事産まれたことへの感謝、祝福の気持ちが大切ですから。

②写真だけで済ませる

お宮参り、お初参りをせず、とりあえず記念撮影だけしておくのも良いでしょう。

この場合は、とくに忌中や喪中は気にすることもないのですが、

赤ちゃんに「お祝い着」を着せるため、忌中は避けたほうが無難です。

ロケーション撮影では、お祝い着をつけて屋外での撮影になりますので、「気分的にそれはちょっと…」と思うのであれば、写真館がおすすめです。

写真館(フォトスタジオ)でも、お祝い着をつけるのは同じですが、撮影時間は短いです。

必要な写真だけお願いし、サッと撮影すれば1時間もかかりません。

パパ、ママ、赤ちゃんだけで撮影に行くなら、

  • 赤ちゃん1名の写真1カット
  • パパ、ママ、赤ちゃん3名の家族写真を1カット

がスタンダードです。

ご両家の祖父母も参加する場合は、ご親族全員の写真も1カット撮っておきましょう。

ご親族の皆様でお写真を撮ることは、何十年後かに「自分が産まれたとき、みんなに祝福されたんだ」と思える大切なものとなります。

お宮参りをする、しないに関わらず、お写真だけでも残してあげられると良いですね。

③故人がお宮参りを楽しみにしていたなら…

故人が、お宮参りを楽しみにしていた場合は、通常通り(予定通り)お宮参りを行いましょう。

※忌中は避けたほうが無難です。

まとめ

神社でのお宮参りなら…

喪中でも「忌中」を過ぎていれば、お宮参りはOK。

「神社」では、50日(忌引き/忌中)を過ぎればお参りしても良いので、

51日目以降なら問題なし!

忌中の期間

神道(神式)=50日

仏教=49日

喪中の期間

忌中を含む1年間

お寺でのお初参りなら…

いつでも、お参りOK。

お寺では、お宮参りではなく「お初参り(おはつまいり)/初参り(はつまいり)」と言う。

お寺で安産祈願をした場合は「お礼参り(おれいまいり)」と言う。

お礼に納めるお金は、「初穂料(はつほりょう)」ではなく「祈願料(きがんりょう)」と言う。

日程を決めるうえでの注意点

日本では宗教とは関係なく一般的に

  • 忌中・喪中の慶事(お祝い事)は控えるべき
  • 忌中・喪中は慎ましく(つつましく)すべき

という考えが浸透しているため、人によっては「こんな時期にお宮参り⁈」と嫌悪感を出すことも…

もめないように、親族や家族でよく話し合って決めよう!

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