お宮参り 赤ちゃんの衣装|レンタルと購入どっちがお得?衣装の費用と誰が負担するのかも解説
お宮参りの赤ちゃんの衣装、レンタルと購入、それぞれのメリット、デメリット、注意点をご紹介します。
- お宮参りの産着、購入か、レンタルかで悩んでいる
- 産着の費用は、誰が負担するべきか知りたい
この記事では、上記の方へ向けて執筆します。
これを読めば、
- 産着を購入すべきか、レンタルにすべきかが、わかる
- 産着にかかる費用の相場と誰が払うかが、わかる
執筆者:数多くの伝統行事に関わってきたスタジオGRACEのカメラマンが、実体験をもとに書いています
この記事では、以下の内容で、順に解説します
- お宮参りの衣装は誰が用意する?
- 購入の価格相場、メリット、デメリット
- レンタルの価格相場、メリット、デメリット
- 産着を用意するときの注意点
- 購入が良いケース、レンタルが良いケースを具体的に
お宮参りの衣装は誰が用意するもの?
一般的には、昔から「お嫁さんのご実家が用意する」と言われてきました。
地域によっては「父方の実家」というところもあります。
しかし…
◆現在は、誰が用意するという決まりはない
- 風習やならわしを大切にするご家庭なら「地域のしきたり」にしたがって決めましょう。
- 家庭により考えが違うので、父方、母方、両家のご実家に相談して決めるのが良いでしょう。
- 近年では、赤ちゃんの両親(パパとママ)が、お宮参りの衣装を用意するご家庭も増えています。
- パパやママのご実家からお宮参りのお祝い金をいただいた場合は、それを準備費用にあてます。
お宮参り撮影で実際に聞いてみた結果は…?
私ども、スタジオGRACEで、お宮参り撮影をさせていただいたお客様に実際に聞いてみました。
すると…
- 母方の実家が負担…3~4割
- 父方の実家が負担…3~4割
- パパとママが負担…2~3割
という感じでした。
購入とレンタルでは、レンタルが7割ほどで、あとは、新しく購入1割ほど。
代々使っている着物(産着/お祝い着)を持参されるのが2割ほど。
お宮参りの衣装 購入する場合
産着を購入する場合の
- 価格
- メリット
- デメリット
について順にご説明します。
価格の相場
産着の購入費用の最低金額~最高金額、売れ筋金額、価格の差について
◆初着(産着/お祝い着/掛け着)の価格相場
お宮参りの初着の価格は、購入する場合、1万5千円くらい~20万円くらいまで。
かなり価格に差があります。
3~5万円くらいが価格帯としては多いですが、「買うなら良い物を」と少し高めの7~8万円台も売れ筋。
男の子の場合、家紋を入れるなら追加費用と日数が必要。
1~2か月かかることもあるので、事前に調べて準備しましょう。
家紋は父方の祖父または祖母に尋ねましょう。
家紋入れや費用についてはコチラ 「産着の家紋について」
価格の差は何?
生地の材質の違いや、染め方の違い、刺繍が施されているかなどによって価格に差が出ます。
着物の生地に使われる材質は
- 絹(きぬ)
- 綿(めん)
- 麻(あさ)
- 毛
- レーヨン
- ナイロン
- アクリル
- ポリエステル
- ポリウレタン
などがあります。
お宮参りの赤ちゃんの衣装ですと
よく「正絹」(読み方:しょうけん)というのを見かけると思います。
これは、絹100%で作られた生地と言う意味です。
染め方の違いでは、友禅(ゆうぜん)や絞り(しぼり)というのを聞いたことはありませんか?
染め方を語ると長くなるので割愛しますが、どちらも伝統的な染め方です。
職人さんの手作業でたいへん手間のかかるものです。
兜(かぶと)や鷹(たか)、花などの絵が描かれている高級な産着は、友禅が多いですね。
また、全体的に生地がでこぼこしたような総絞り(そうしぼり)も高級品です。
↓↓↓「友禅」は、こんな感じの着物です。
↓↓↓「しぼり」は、こんな感じの着物です。
必要な小物の価格相場
お宮参りの赤ちゃん衣装は、産着(初着/お祝い着/掛け着)のほかに、
- よだれかけ ( 2000 ~ 3000円 )
- 帽子 ( 1000 ~ 3000円 )
- 下着 ( 1000 ~ 3000円 )
を用意します。
※正絹のよだれかけや帽子ですとセットで1~5万円くらいです。
でんでん太鼓、犬張り子、のし扇子、お守りもセットになったものがあります。
衣装の下に着る下着は見えませんので、肌着やロンパースでOK。
通気性や保温性など、季節に合わせて選びましょう。
産着の下に着せる服については、こちらのっ生地で詳しくご説明しています。
よだれかけや帽子は単品で買うより、セットのほうがお得です。
産着を購入する際にセットで付いている場合もありますので、先に買わず確認してみましょう。
【和装】男の子用 よだれかけ、帽子、小物7点セット
必要なものが全部そろうセットです (*^-^*)
【和装】女の子用は、よだれかけと帽子がピンク。
のし扇子が赤です (*^▽^*)
お手入れ、クリーニングにかかる費用
お宮参りの赤ちゃん衣装、初着(産着/お祝い着/掛け着)のお手入れは、「ポリエステル100%の洗える着物」でなければ、家庭でのお手入れは難しいです。できれば、着物専門のクリーニング屋さんにお願いするのが安心。これは無理かなと思う汚れでも対応していただけて感動します。
初着(産着/お祝い着/掛け着)だけですと5000円~。
内着(襦袢=じゅばん)と初着セットで出すと1万円前後が目安です。
クリーニングに出すときは、汚れの状態により
追加料金が発生しないか、あらかじめ確認しておくと良いです。
クリーニングに出した後は「たとう紙」に包んで保管します。
たとう紙は、着物屋さんで手に入ります。(200円~)
100円ショップの着物収納袋でもOKですよ!
たとう紙(着物の保存用)の売り場がわからないときは、通販で♪ 1枚150円 (≧▽≦)
お宮参り 赤ちゃんの衣装 購入にメリット
- 大切に保管すれば、孫の代まで使える
- お食い初め、初節句などの行事にも使える
- 新品なので衛生面は問題なし
- 汚れ・破損の時、追加費用や弁償が不要
- 仕立て直せば七五三のときも着ることができる ※
- 記念の品、思い出の品として持っておける
※女の子=3歳で着れるが7歳は無理。仕立て直し、被布コートの追加購入が必要。
※男の子=3歳で着物として着用可能。被布コートまたは、羽織・袴(ハカマ)の追加購入、仕立て直しが必要。
※仕立て直しは、自分ですると0円、仕立て屋さんに頼むと2万円くらい必要。
スタジオGRACEで撮影させていただいたお客様のなかには
- 女の子ばかり(男の子ばかり)産まれて、いとこ同士含め5~6回使った
- お祖父さま、お父様、お子様と3代にわたり使った
という方も多くいらっしゃいましたよ。
約70年前の産着を 現在も美しいまま保存されていて、
お孫さんのお宮参りに使用したというお客様もいらっしゃいました。
お宮参り 赤ちゃんの衣装 購入にデメリット
- レンタルより購入費用のほうが高い
- お手入れが必要(着た後のクリーニング、保管中の湿気/防虫対策など)
- 保管場所が必要
- 仕立て直して七五三に使った場合、二児が産まれて再び産着として使うときには、また仕立て直しが必要
衣装の購入は、長い目で見て考えましょう。
お祝い着を「赤ちゃんのとき」と「七五三」で使うとします。
お宮参りは、生後1か月~3か月で行うことが多く、赤ちゃんは抱っこされていて、あまり動きがありません。
ですので、ミルクを吐いて汚すことはあっても、破損は ほぼ心配ありません。
しかし、七五三で着るときは、破損の恐れが出てきます。
レンタル衣装で破損すると弁償となることも。
結局、購入する以上にお金がかかってしまったという失敗談もあります。
※補足
ポリエステルの産着の場合は、自宅で洗えるのでクリーニング代はかかりません。
虫食いやシミも出来にくいので保管も簡単。
購入時の費用も買いやすいものが多いです。
おすすめの産着を詳しくご紹介した記事もありますので、ご参考にどうぞ。
お宮参りの産着、購入して良かった衣装(2万円程で買え、見た目も豪華!)
お宮参りの衣装 レンタルする場合
産着をレンタルする場合の
- 価格
- メリット
- デメリット
について順にご説明します。
価格の相場
産着のレンタル費用の最低金額~最高金額、平均的な価格について
◆初着(産着/お祝い着/掛け着)のレンタル価格相場
5千円~3万円くらいで、高くても5万円ほど。
初着(産着/お祝い着/掛け着)、よだれかけ、帽子、お守り、のし扇子など
必要な物が一式揃っていることが多いです。
お宮参りの初着のレンタルは、一見安く見えても
- 返送の際の料金が必要
- 汚れた場合の安心保障に料金が必要
- 破損の場合は弁償
という場合があります。
レンタルする際は、ネットショップでも、直接電話で確認するほうが安心です。
レンタルなら送料無料で安心保障もついているコチラのお店が便利♪
赤ちゃんのお宮参り着が5日4480円~。安い!
↑↑↑ 洋装のベビードレス、父親・母親・祖父母のフォーマルな服もあります。
必要な小物の価格
お宮参り衣装のレンタルに、セットでついてくるため、0円♪
お宮参りに必要なものが一式揃ってレンタルできるので、準備も簡単です。
お手入れ、クリーニング代
お手入れ不要。クリーニングも不要です。
万が一の時のために
- 汚してしまった場合、追加のクリーニング代
- 破損したときの弁償代
は、必ず確認しましょう。
お宮参り 赤ちゃんの衣装 レンタルのメリット
- 購入するよりレンタルするほうが価格が安い
- お宮参りに必要なもの一式揃っているので準備がラク
- お手入れ不要
- 保管場所不要
お宮参り 赤ちゃんの衣装 レンタルのデメリット
- 急な赤ちゃんの体調不良などによる予定変更(キャンセル)が難しい
- 知らない人が着たもの(中古)である
- 兄弟(姉妹)ができたとき、また借りなければいけない
- 時期によっては着物の選択肢が少ない
写真撮影するなら無料で借りられる場合もあり
お宮参りの赤ちゃんの衣装は、写真館やスタジオなら無料で貸してくれるところも多いです。
レンタル衣装の多くはポリエステルの洗えるタイプ。
材質にこだわりがある方は、事前に電話して確認しておきましょう。
また、出張撮影のカメラマンさんでも、お宮参り用の衣装をお持ちの方がけっこういらっしゃいます。
写真撮影をカメラマンにご依頼する予定でしたら、購入やレンタルする前に聞いてみてください。
・
スタジオで、無料で借りれる衣装の場合、必ず「汚してしまったときのこと」を事前に確認しておいてください。
クリーニング代を請求されたり、弁償してほしいと衣装代を請求されたりすることがあります。
これは実際によくあるトラブルです。
赤ちゃんは、急にミルクを吐くことがありますので、誰にでも起こりうるトラブルですね。
弁償代を考えれば、衣装を自分で購入しておけば良かったなんてことにもなりかねませんよね…
ブランドものの衣装が借りられるのをウリにしているスタジオは、特に確認を忘れずに!
ちなみにスタジオGRACEが貸し出している衣装は、洗える素材なのでクリーニング代などは不要です。
初着(産着/掛け着/お祝い着)を用意するときの注意点
- 両家のお祖父母様、御親戚、ご兄妹が初着を持っていないか、まず確認しましょう。
- 衣装を購入する際、家紋を入れる場合は紋入れに1か月ほどの期間が必要です。
お宮参りで赤ちゃんの衣装を購入される場合、男の子の衣装には家紋を入れる事が多いので、紋入れに1ヶ月くらいかかります。
( 男系の家紋を入れます )
お値段はお店によって違いますが、5つ紋で2万円くらい?
( 衣装に石持があるか無いかで紋の入れ方が違うのと、紋合わせ代とか取られる場合もありで差がでます )
貼り紋と言ってシールの物もあるのでそれだとかなり安価です。
女の子の場合はほぼ入れません ( 由緒正しきお家なら入れられるかも?ですが… )
なので、購入の場合はお宮参りの最低でも2ヶ月前くらいには準備をおすすめします
早い方だと、性別が判明した時点で探し廻られる親御さん ( 祖父母さん )もいらっしゃいます
紋入れを知らずに直前に買いに来られ、紋無しで使うと購入されたものの、
親子関係 ( この場合、祖父母と赤ちゃんの親 ) や、両家の関係がぎくしゃくしたり、
些細なことがトラブルになったパターンもありました
なので、ご準備はくれぐれもお早めに
Facebookでいただいたコメントより抜粋
- レンタルする場合、人気のある柄の衣装は早めのご予約が必要です。
- 写真館やスタジオ、出張カメラマンに撮影をいらいする場合は貸衣装が無料のことが多いので確認してみましょう。
まとめ
お宮参りの赤ちゃんの衣装、購入、レンタル、ともにメリットとデメリットをあげてみました。
比較しやすいように表にします。
購入 | レンタル | |
---|---|---|
衣装の価格 | 1万5千円~20万円くらい | 5千円~3万円 |
お宮参り小物 | 別途購入 場合によっては衣装とセットになっている | 準備不要 |
クリーニング | 5000円~1万円 | 不要 汚れがひどい場合は要問合せ |
保管場所 | 必要 | 不要 |
着回し | 七五三、兄弟、姉妹で使える | × |
赤ちゃんの衣装、レンタルも購入も、メリット・デメリットがあり、結局どうなの?と迷いますよね。
私、個人的には、「うちは、絶対ひとりっこ!2人目は考えていない」という方にはレンタルがおすすめ。
それ以外の方には、ポリエステル100%の洗えるお祝い着をおすすめします。(←購入)
ポリエステル100%の着物は、価格も安く、見た目もきれいで、簡単にお手入れができます。
- お値段も2~3万円前後とお手頃
- これによだれかけ・帽子・お守り・のし扇子をセットでつけても、3~4万円あれば一式そろう。
- ポリエステル100%は、おうちで洗えて、クリーニング代も不要。
- 購入品だと気兼ねなく使える。
- ミルクを吐いても安心。
- 他のお子さんが使ったものではないので、衛生的。
- 兄妹ができたときにも使える。
- いらなくなったらメルカリやヤフオクで売れる。
【洗い方・私の場合】
- 洗うときは、お風呂場へ持ちこみ、大きなたらいの中で、やさしく押し洗い。
- 洗い終わったら、衣装をたたんで、脱水機に入れ、かるく脱水。
- あとは、着物ハンガーにかけて干すだけ。
- 扇風機を回しておけば、早く乾く。
スタジオGRACEでは撮影の時に衣装を使い、撮影が終わるたびに洗っています。
もう5年以上使っていますが、まだまだきれいですよ!
着物ハンガーや 着物収納袋は、100円ショップでも 購入できます (*^▽^*)
おすすめ関連記事
夏、冬のお宮参り、暑さ対策・寒さ対策についてはコチラ
お宮参り「赤ちゃんの服装」何を着る?選び方や注意点は?夏や冬の対策は?
次回は、家紋について詳しくご紹介『お宮参りの衣装 家紋の選び方、入れ方』
購入の衣装への家紋の入れ方や、レンタル衣装に家紋を入れたいときの対処方法など。
・
・
・